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消防救急艇「はるかぜ」堀切港に配備
2020.01.23
滋賀報知新聞
http://www.shigahochi.co.jp/info.php?type=article&id=A0030928
【近江八幡】東近江行政組合消防本部は20日、近江八幡市沖島町の住民を搬送する消防救急艇「はるかぜ」の安全祈願式を配備先の堀切港で行い、航行の安全を祈った。
沖島の住民から救急出動要請があった場合、同港から漁船タイプの消防資器材搬送船を運行して島の患者を港まで運び、待機する救急車に引き継ぎ医療機関に搬送していた。年間20件ほどある。
この搬送船が配備から14年が経過し、更新時期を迎えたのを機に島民から要望が寄せられていた救急艇の導入を決め、新型船を造船。4月から本格運用することになった。
配備された救急艇は、定員12人乗り(全長12・39メートル)の大きさで、船内にはストレッチャーと簡易ベット各1台が装備されている。また、24時間運航に対応するよう船舶用レーダー、GPS機能付き測深計、LEDサーチライト、電子サイレン等の安全航行装置が備えられているほか、船尾にはびわ湖の水難事故等の負傷者救助や潜水作業用のラダーゲートとステップが取り付けられている。最高速度は時速60キロで同港から沖島まで10分ほどで到着する。建造費4700万円。ストレッチャーなどを備えた船内
運航は近江八幡消防署が行い、船舶免許を持つ6人の救急隊員が24時間体制で操船。出動時には救急車と同じ救命機器を船に積み込み、必要に応じて島や船上での救命措置も行い、救急車に引き継ぐ。
安全祈願式で同組合管理者の小椋正清東近江市長は「沖島での救急搬送に対応するため、4月からの運用に向け救助隊員の訓練を重ね、島民の期待に応えられるようにしたい」とあいさつした。
沖島町自治会長の森田幸光さん(72)は「沖島住民の救急体制が充実されて喜んでいる。救急艇の母港を沖島に移してもらえるよう要望を続けていきたい」と述べた。