NEWS
湖岸緑地有料化は是か非か
2023.09.13
滋賀報知新聞
http://www.shigahochi.co.jp/info.php?type=article&id=A0039066
都市公園湖岸緑地利用社会実験検証結果
都市公園湖岸緑地では、バーベキュー利用などで多くの人が訪れるようになり、混雑している地区では、マナーの良くない行為が増加、維持管理コストもかさんでいる。
県では、その課題解決に向け、利用者から相応の負担を徴収しながら、施設の利便性と快適性の向上を図り、マナーよく利用してもらうことで、湖岸緑地の持つ魅力を高める取り組みを進めていくことにつなげることを目的に、今年4月28日~5月7日の10日間、草津市志那町の湖岸緑地志那2エリアで駐車場を有料・予約制とし、有料・予約制の手ぶらバーベキューとあわせた社会実験を実施した。
県によると、期間中は大型連休と重なり、天候もよく、有料駐車場40台は満車となった。一方、手ぶらバーベキューは利用者数が上限の1日最大10組に達する日はなかった。
また、社会実験利用者に対しアンケート調査を実施したところ、107件の回答(回答率53・8%)のうち、「次回以降も有料駐車場を是非とも利用したい」が49・5%、「多分利用する」が29・9%となり、おおむね好評だったことが分かった。さらに「有料化の是非」については95・3%が賛成と回答した。
アンケートに寄せられた主な意見では、「節度をわきまえて利用されていた」、「予約制だったので慌てることなく来ることができた」、「混雑もなく、快適に利用できた」と肯定的な意見が挙がったほか「有料化するなら、洗い場などキャンプ施設の充実を希望」、「有料化でもトイレがきれいになる方がよい」、「有料でもいいのでごみも捨てられると更によい」といった意見も寄せられた。
県では「有料化に一定の理解が得られた」とまとめた上で「有料化にあわせて設備の改善が課題」とし「今秋の行楽シーズンに再度社会実験を行い、有料化の導入に向けた取り組みを進める」としている。
しかし、社会実験利用者以外からは厳しい意見も挙がる。県が今年4月27日~5月31日、社会実験とは別に草津市の帰帆島から守山市の赤野井の都市公園湖岸緑地利用者にインターネットでアンケートを実施したところ、回答のあった153件中、有料化の是非について賛成は40・5%、反対は59・5%と反対が賛成を上回った。
同調査では、「有料化には大いに賛成だが、税金を納めている県民は無料にしてほしい」、「有料にするならトイレと水場をきれいにしてほしい」、「県民が気楽に楽しめる公園であってほしいので有料化には反対」、「夜間利用できないのは困る」、「釣りでの短時間利用なので、予約制はやめてほしい」といった意見が集まっている。