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ヨシストローで環境保全へ

2019.12.30

滋賀報知新聞

http://www.shigahochi.co.jp/info.php?type=article&id=A0030782

【全県】 立命館大学経済学部の寺脇拓教授ゼミに所属する3年生19人がグループ「ヨシストローによる#SDGs推進プロジェクト」を発足し、県産ヨシを用いたストローから環境保全へ貢献する新たな手段として、日本初の実証実験を展開している。
同ゼミでは日頃の研究テーマとして、市場で直接取引されないモノやサービスの価値を計測し、それらを含めた社会のあり方を考えている。今年、同ゼミ生らは近年世界中で話題になっているプラスチックゴミの海洋汚染問題に対し、身近な取り組みとしてプラスチック製ストローを環境負荷の少ない紙製に転換する動きについて、学内で実証的な研究を始めた。
その過程で、「紙製ストローには耐久性の面で弱点があり、それを克服すればさらに普及が進むのでは」と考察、より強い素材としてヨシに着目した。
同グループではヨシストローの商品化と海洋生態系の保全を通してSDGs(注)の推進に貢献し、さらに琵琶湖岸のヨシを活用することで琵琶湖の環境保全とヨシの新たな活用方法を提案することを決め、調査に乗り出した。
学生らは近江八幡市で400年以上ヨシの卸売業を営んでいる西川嘉右衛門商店と連携し、10月から天然のヨシを用いたストロー約500本を製造、同時にヨシストローの魅力とヨシストローを使って飲むのに最適なドリンクとして考案した県産アドベリーとブルーベリーを用いた「ダブルベリーチョコフラッペ」の作り方などを紹介したパンフレットを作成した。

このほど同グループ代表の千葉友里加さんと副代表の田中志織さん、寺脇教授が県庁で記者会見を開き、取り組みを紹介した。千葉さんは「琵琶湖のヨシの新しい使い方として活動が広がっていけば」、田中さんは「調査結果がどうなるか楽しみ」と語っている。
同グループでは今後、県内で来客にヨシストローを使ってもらった上で、アンケート調査を実施、その結果を報告書にまとめる。調査場所と日時は次の通り。▽2020年1月8日午後5時15分~午後6時、「ニューヤマザキデイリーストア滋賀県庁店」(大津市)▽13日午前10時~午後3時、「ほりかふぇ」、「和た与」、「明治橋あまな」(いずれも近江八幡市)▽14日午前10時~午後3時「なぎさWARMS」(大津市)。
また、同プロジェクトでは2月末まで活動にかかる費用30万円を「FAAVOしが」のクラウドファンディングページ(https://faavo.jp/shiga/project/4205)で募集している。
(注)SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年9月に国連が採択した2030年までを期限とした17の国際目標。同プロジェクトはその目標のうち「つくる責任・つかう責任」「海の豊かさを守ろう」に貢献する。

BRUSH

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